2016年01月10日

Everything Everything - Man Alive

everythingeverything.jpg
2010年、キツネの横顔のジャケットが印象的な本作「Man Alive」を初めて聴いたときは、それこそ本当にビックリした。
僕のような曲を作る者の癖として、どうしても他人の曲を聴くと無意識に構成される音を拾って「自分でも出来るか?」などとバカげた比較自問をしてしまうのだが、どうにも自分ではこんな曲を作る引き出しは持ち合わせていない。というか、こんなの無理w とにかく、そのアイデアに満ちあふれた恐ろしくハイレベルな楽曲群には圧倒されっぱなしでした。
計算された作品の密度がとにかくハンパなく、1曲目からこの上ない張りつめたテンションと緊張感を以て、ラストまで一気に駆け抜けていきます。変則的なリズムとリフが生み出すこの緊張感は、例えばYesの超名盤「こわれもの」のようであり(Yesファンには怒られそうだがw)、さらにそこにBloc Partyのファーストアルバムの時に感じたような疾走感とオルタナロックの硬質なキャッチーさが加わり、まるで美しさと狂気が入り交じった絵画のようなオーラを放っています。実に見事。ボーカルも多少癖があるものの、乾いた声質のわりにファルセットが心地よく、世界観の構築に一役買っています。
複雑なポリリズミックなアプローチの曲が多いことから、おそらくプログレッシブロックの影響下にあるサウンドと推測しますが、ともすれば取っつきにくいその要素がキャッチーな骨格に支えられ、良質なポップミュージックに仕上がっている稀な例です。
彼らは現在までに3枚のアルバムを発表してて、後の2作も本作ほどのインパクトはないにせよ、安定して高水準なサウンドを維持しています。どのアルバムもオススメ。
ちなみに彼らはマンチェスターの出身。今も昔も凄い新人が輩出され続けているマンチェスター。いや〜やっぱ凄いね、マンチェスター。

posted by HAAP at 21:11| Comment(0) | Music

2016年01月09日

And One - S.T.O.P.

andone.jpg
テクノ王国ドイツからのニューウェーブバンド「And One」
この記事を書くにあたりウェブで検索してみたのですが、何しろバンド名の単語が汎用過ぎて全然日本語での情報が見つからない。アマゾンでもアルバムが売られているが、レビューもほとんど無し。果たして日本でどの位の知名度があるのか?
とりあえずWikiの英語サイトで情報を調べてみると、活動は1989年から。アルバムも十数枚リリースしておりかなりのベテラン。オフィシャルPVも作られていることから、おそらくドイツ本国では名の知れた存在と推測します(情報不足ですいません)。
そんなわけで彼らのアルバムに精通しているわけではないのですが、たまたまネットで知ったこの「S.T.O.P.」は相当気に入っていて、かなりヘビロテで聴いていました。
そのサウンドはと言うと、もうモロに「Depeche Mode」なんですが、90年代ではなく80年代の彼らのサウンドを強く彷彿とさせます。本家Depeche Modeは4枚目の「Some Great Reward」以降、よりダーク&ディープのマニアックな方向へとシフトしていきますが、このAnd Oneは「Some Great Reward」のポップ性をそのまま受け継ぎ、その音楽性をダークに正常進化させたようなサウンドとなってます。もしDepeche Modeの次作「Black Celebration」がこのサウンドプロダクションで作られていたら、きっと当時の僕は狂喜乱舞していたことでしょう。
アルバムを聴いてみると、とにかく直球のジャーマンサウンドに思わずニヤリとさせられます。もうホントに80s Depecheそのまんまw FM音源の強烈なマイナーコードシーケンスにDAFを彷彿とさせるドラム、そして極めつけはボーカルの渋く響くバリトンボイス。ある意味ひたすらマッチョな実に漢気あふれる楽曲群に思わず何度もほくそ笑んでしまうのですw
全体的に中毒性のある好トラック群ですが、特に自分のお気に入りはM3「Memory」、M7「S.T.O.P. The Sun!」、シングルカットされたM9「Back Home」 特に「Memory」は「Memory Memory〜コーン!」が聴いてて痛快!終始ニヤつきますw
初期Depecheが大好きでまだ未聴の方は、だまされたと思って聴いてみる価値大。きっとハマ(ニヤけ)ること請け合いですよ!

posted by HAAP at 23:43| Comment(0) | Music

2016年01月05日

PreSonus Studio One 3 その2

studioone3_2.jpg
前回の記事を読み返してみて唖然としました。ほとんど自分のDAW遍歴(というか殆ど愚痴)に終始していて、まったく内容がない!コレじゃあまりにもあんまりだろうとw もうちょっとまじめに書きます。
ということで、今回は「その2」。
この「PreSonus Studio One」の最初のバージョンがリリースされたのは2009年と比較的新しいソフトウェア。現在はVer.3までバージョンアップを重ねてます。
DAWは様々なメーカーが開発しており、選り取り見取りの群雄割拠。機能的にももはや高止まりで市場は飽和しており、シェア争いは熾烈を極めるばかり。10年前は10万近くした価格も今や半分以下で買える、ユーザーには嬉しくメーカーには厳しいそんな時代です。
そんな中、新参でありながら着実にシェアを伸ばしていると目される、このStudio One。
もともとはCubaseの開発者の一人が開発したということで、操作感や設計思想はCubaseに非常に似ています。実際、Cubaseから乗り換えたのですが、違和感はほとんどなく数日で完全に馴染めました。前回も書いたとおり、デモの段階で今まで感じたことのないフィット感を感じたのですが、どうやらその理由は徹底してシンプルで、過去にとらわれない理にかなった操作性にあるようです。
例えば前回の記事でも書いたノート挿入のダブルクリックや、あらゆるファイルにアクセス出来きD&Dに対応した画面右のブラウザ。例えば直前に操作したツマミが左上に表示され、D&Dでアサイン可能なオートメーション。シングルアウトとマルチアウトの区別のないVSTインストルメントも分かりやすい。ミキサーフェーダーのグループ化もいちいち設定することなく単に両方のトラックを同時選択するだけだったり、CPU負荷を軽減するフリーズ機能もそもそも右クリックからのバウンスに置き換えられており、その後自由にコピペが可能。タイムストレッチもAltキーを押しながらリージョンの長さを変えるだけと超シンプル。
と、例を挙げればきりがないですが、今までのDAWの文法に従って、全てが直感的に最短距離で操作できてしまう。先行するDAWの良いところを全て集約し取り入れ、不必要な部分を徹底して切り捨てた。正にそんな感じのDAWです。
そして、そのシンプルな設計思想の最たるものがMIDI情報の100%表示。MIDIは1〜127の数値で管理された規格なのですが、ここをあっさりパーセンテージで標準表示しています(従来の127表示も可能)。今までのMIDI数値に慣れたユーザーからは反発もあるみたいですが、自分は問題なく慣れました。というかこの方がはるかに分かりやすい。100%といっても実際は小数点で管理できるので解像度が下がっているわけでなし、ピッチベンドも勿論+−100%なので、今までの「8191」より絶対分かりやすい。
そうそう、肝心のVSTの相性も自分の環境ではほぼ皆無でホント申し分ないです。
ただ、巷で言われてる音質の良さは自分はあまり実感なし。強いて言えばCubaseに非常に似たシャープな音質、ミックスしやすい十分に良い音です。64bit演算の違いも自分の耳ではよく分からんw
ま、この辺は作る音楽で変わってくるのかな?自分のようなコンプレッションバリバリの音楽では語るすべもなし。
とにかく手に馴染む最高に相性のいいDAWです。
今後もバージョンアップがあるでしょうが、高機能と簡略化という相反するバランスを上手くとって、これからも正常進化していって欲しいですね。
posted by HAAP at 14:50| Comment(0) | Tools