2016年01月20日

Rick Wakeman - The Burning

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ベストテンが音楽の情報源の全てだった無知な自分に初めて音楽そのものの魅力を意識させた邂逅は、YMOではなく意外なところからでした。
13才の夏、「全米27州で上映中止!」の触れ込みにネタ半分で友人と観に行った映画「バーニング
ホラー映画の免疫がなかった自分にとって、それはそれは衝撃的な怖さでした。ま、その人格形成に大きく関わる思春期に受けた衝撃は、現在も見事に受け継がれてしまっているわけですがw
とにかく中坊の自分としては今まで知らなかった未知の世界に、もうとにかく興味を持ちまして、友人が買った劇場パンフレットをガキの自分は鼻息荒く隈無く熟読してたワケです。そして、そこに一際目立つ記事が目に入ります。
「恐怖のシンセサイザーサウンド!」「音楽を担当するのは英国ロックバンドYesのキーボディストRick Wakeman」
YMOはこの時期まだ知らなかった自分が初めて耳にした言葉「シンセサイザー」
正に人生の分岐点がココにあったわけです。
サントラアルバムが存在することを知り、近所のレコード屋に小遣いを握りしめ買いに行くわけですが、そんなマニアックな商品は当然置いておらず、高崎の新星堂へ。店舗の大きさもビックリしましたが、見事にあのサントラのカセットテープ(レコードプレーヤーが調子が悪かったため当時はカセットテープを選んでいた)が棚に並んでいたのを見たときは本当に感動的でした。すごいぞ、高崎新星堂!今はもう無いけど。。。
このサントラは少し特殊で、A面は映画のスコアをRick Wakemanが自身のソロ作品としてリアレンジしたバンドサウンド、B面が実際の映画のサウンドトラックとなっています。リアレンジしたメインテーマは、実にRick Wakemanらしい美しい名曲で聴き惚れてしまいますが、やはり神髄はB面のサントラスコアにあります。
この映画は「13日の金曜日」の亜流として、とかく過小評価される傾向にあるのですが、いやいやどうして。緊張感では確実に本家を超えています。そしてそこに一役買っているのが紛れもないRick Wakemanのこのスコア。美しさと70年代特有の陰鬱さを併せ持つメインテーマを筆頭に、それこそMoogサウンドのオンパレード。鋭利なナイフを突き刺すような緊迫感溢れるMinimoogの咆吼は、Pink Floydの「On The Run」を彷彿とさせ、実に素晴らしい。特にモジュレーションを多用した「炎」のクリエイティビティたるや、耳の肥えた今でこそ特筆に値する素晴らしさ(不穏な音で夜聴くとちょっとコワイですがw)。GoblinやオーメンのJerry Goldsmithに次ぐ素晴らしい仕事です。
そんなワケで、YMOなりGoblinなりYesなり、そして何よりもシンセサイザーという電子楽器に繋がっていくルーツの原点がここにあるのです。
ちなみにこのアルバムは長らくCD化されていませんでした(どうやら本人があまり気に入っていなかったらしい)。約20年待ち続けてやっとCDで再発を果たした時の感動と言ったら!ホント感無量です。
ま、今では既に廃盤となってますがw

posted by HAAP at 14:33| Comment(0) | Music
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